スキップしてメイン コンテンツに移動

ポンポン山後編

日程:2014/03/06
ルート:阪急東向日駅 - 小塩山十輪寺 - 西山三鈷寺 - 西山善峯寺 - ポンポン山 - 北山本山寺 - 根本山神峯山寺 - 阪急高槻駅

コースタイム:?h?min
ポンポン山:678.7 m

距離:?
累積標高:?
天候:晴れ処により吹雪
気温:?℃
湿度:?%
目的:朱印
単独行

ユックリと十分な時間を掛けて境内を回る。最後に訪れた奥ノ院の先から、ポンポン山へは行けないかと、抜道はないのかと探し彷徨い、そして行けないなと諦めた。

再び北門を潜る。そして再び三鈷寺へ戻った。雪は再びちらほらと降り始め、またもや周りの彩度を下げていく。
そして、奥ノ院のその先の開かなかった扉の傍らを抜けて東海自然歩道へ差掛った頃には、またもや色無き吹雪舞う世界が広がっていた。

霞む山を見上げ落胆していたボク。それを救済するかのように、イットキの絶景を眼下に納めた善峯寺。それこそ、観世音菩薩の大慈大悲としか思えなかった。それこそが、あまりにも神懸り(観音懸り?)な出来事だった。

山間の集落を抜けて山路に入る。雪の勢いは更に増し、10m先も朧げに霞む。

またもやの雪山山行。降り積もった雪の何処にも足跡が無いのは、誰も通らないからではなく、それだけ風雪が激しいってことの証だった。
人気ルートなだけに平日でも幾人もとすれ違う。当然、その先に足跡が刻まれてはいるが、それもわずか数十mも進めば消えていた。

谷間の路を越え、ポンポン山の尾根に上り、釈迦岳への分岐を過ぎた。
突如として辺りは急激に明るさを増し、頭上には青空が拡がる。
そしてそれは、ポンポン山の山頂まで続いていた。

一度は諦めた山頂からの眺望が、思いかけずもボクを出迎える。
先ほどボクを取巻き、ボクを陰鬱にさせた黒と云う程には暗くない雪雲は、奈良だか京都だかとの県境に連なる山々の裾野へ、それはもう、諦めと例える他ない程に黒く棚引き、その下に更に絶望のように黒々とした靄を引き摺っていた。

そこから先の、憂いるモノがスッカリ去った後のボクの山行は、何も心に病むこともなく、快適な歩みとなり、軽やかなものとなっていった。

本山寺境内を抜ける。その先の神峯山寺まで至る参道は、憎っくき第二名神高速道路の工事で通行禁止となっており遠回りし、そこが真の東海自然歩道だと云う明かにオカシイやろって舗装路を辿ったり、その横を並行に走るこっちがホンマなん違うかって山路を選んで歩いたりもした。

そうして訪れた神峯山寺は、なんとも新西国三十三所に相応しい佇まいを見せていた。穏やかな気持ちとはウラハラに、足早に本堂を参拝し、朱印所に声をかけた。

「ギリギリですわ、今まさに閉めようとしていたところでして」と屈託のない笑みを浮かべる老人は、帰り支度を解き、硯で墨を溶き始めた。

コレで今回の目的は全て全うした。勧請掛を潜り、うつよへと舞い戻った。
そして、呑みにはまだ早いよなって、上の口バス停に停まるバスを見送り、阪急高槻駅まで歩いたのだった。

遭遇:鹿x3

呑み:立呑み より路 - チンタ - モンク

小塩山十輪寺
西山三鈷寺
西山善峯寺
根本山神峯山寺

コメント

このブログの人気の投稿

武庫川水系西ノ谷遡行

武庫川水系西ノ谷遡行 武庫川水系太多田川赤子谷左俣 日程:2014/07/02-03(一泊二日) ルート:親水広場1613 - 入渓1628 - 霞滝1635 - 桜滝1648 - 満月滝1716 - 尾根1741 - 大峰山1834 コースタイム:2h 21min(休憩時間を含む) 距離:? 累積標高:? 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的:沢登り 単独行 表六甲の沢の汚さに嫌気が差し、武庫川渓谷なら少しはマシだろうと西の谷を目指した。ついでに裏六甲の沢を幾つか絡めるつもりだ。 家の用事を何かしら片付けていると、なんだかんだでいい時間になってしまっていた。 宝塚でJR(宝塚-武田尾¥200)に乗換え、武田尾の駅より廃線跡を辿る。 放置され風化するに任されたトンネルを二つ抜け、親水広場から櫻の園へと入る。その入口を流れる沢が西の谷だ。 先ずは「もみじの道」を辿り、すぐに出会す堰堤を越えてから入渓する。そこですぐさま身支度を整える。沢足袋に履き替え、ラッシュガードを着る。電子機器はジップロックなり、サラスパの袋なり、LOKSAKなりで包み、ORのドライコンプサミットサックなり、EXPEDなりに突っ込んで完全防水にした。 最初の釜に入り腰まで浸かった。身体に籠った熱が嘘みたいに引いていく。暑さに負けてビールや酎ハイ片手に歩いた街中の暑さが、幻だったかの様に思えてくる。 幾つかの小滝を越え、10m程度の滝(霞滝)に出会った。越えられそうな気もするが、メットをも忘れてしまった単独行なので自重する。そして、定石っぽい右岸のルンゼから上った。そこに掛けられた残置ロープを頼るまでもないが、あったらあったでそれは楽だった。 再び緩い斜瀑を幾つか越えていく。そして幾段かの滝で構成された大滝と出会った。下から見上げても、どこが滝口か定かではない。それほどの連なりだった。 しかしその一段目に取付くには茶色く泡立った釜に浸かるか、無理矢理ヘツッて滝に寄るかしかなかった。もちろんその濁りに浸かりたくも無かったし、スタンスやホールドは随所に見られはするが、万が一落ちてしまった時のことを考えるとヘツるのも二の足を踏む。 結局、またまた右岸より草付きを登り、一段目を越えた辺りでトラバースし、上へと続く残置ロープを跨いで、滝へと戻った。

南北ドントリッジ下見

日程:2014/10/08(日帰り) ルート:長峰霊園 - 摩耶東谷 - 山寺尾根 - 掬星台 - 桜谷道 - 徳川道 - 北ドントリッジ - 分水嶺越林道 - 布引道 - 新神戸駅 コースタイム:04h 04min(休憩時間を含む) 距離:13.179km 累積標高:1,054m 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的:例会山行下見 単独行 例会山行のリーダに指名されたからにはヤラざるを得ない。もちろんやること自体は、ヤブサカデハナイ。 「山羊戸渡」を要望されていたのだが、なんかみんなに過大評価している感、満載なルートなだけに気持ちがどうにもこうにも盛上らない。 って云うか、かつてそんな多大なる期待を受けて連れて行ったのに、その数多過ぎる所期を満たすことなんてとても出来やしなくて、ガッカリルートに認定されたことからも気持ちが萎えてしまう。 結局、余り足を踏み入れないコースを案内しますよ、なんて言葉を濁す。とどのつまり「山羊戸渡」までのアプローチの長さ故にダレタ気持ちを、その先から続くひたすらシンドイだけのアルバイトに過ぎない行程を満足させられるだけの力量を持ち合わせていないってコトだけのことだ。 で、選んだのは、摩耶東谷から南北ドントリッジへと続くルート。 ボクは通常、摩耶東谷を辿る時は、日本三大廃墟として名高い「マヤカン」へと詰めるのだが、一応、立入禁止となっている個人所有の敷地へと不法侵入すべく皆を連れて行くわけにも行かず、かと云って摩耶東谷を通しても、最終的にシンドイだけの藪漕ぎになるので、少しはマシだろうと山寺尾根へ抜けるルートを選択した。 通常、ボクひとりで上るのなら、摩耶東谷を谷通しで行くのだが、同行者が居るとなるとそうも行かない。摩耶東谷より入渓し、堰堤を捲いたところで山寺尾根との分岐へと戻った。そこで堰堤工事を知る。この路へは立入禁止だと知った。 山寺尾根をそのまま辿り、途中の広場から摩耶東谷へ下りる路を調べた。だがそこも、人を連れて行くにはどうかなって、路だった。 だからボクは、谷通しで良いかなって思った。 谷を歩く内は涼しくて良かった。だが、一度沢を外れ尾根を伝うと、その急勾配ゆえに、晩秋とは云え、まだまだ激しく照りつける日差しゆえに、段々と消耗していった。 今日はとても暑い日で、リュックの重

風吹岩の猫たち 2014年4月16日

iPod touch iPod touch iPod touch 2014/04/16(日帰り) ルート:阪急芦屋川 - 鷹尾山 - 荒地山 - 風吹岩 - 金鳥山 - 保久良さん - 保久良さん表参道 - 阪急岡本 コースタイム: ?h.?min(休憩時間を含む) 風吹岩:447m 地形図:西宮 距離:?km 累積標高:?m 天候:晴れ 気温:? 湿度:?% 目的:風吹岩の猫 単独行 遭遇:猫×3(キジトラ×3)