ルート:上野道取付 - 展望広場 - 掬星台 - 摩耶ビューテラス702 - 桜谷道 - 徳川道 - トゥエンティクロス - 新神戸
コースタイム:4h 55min(休憩時間を含む)
掬星台:692m
距離:?km
累積標高:?m
天候:雨一時豪雨
気温:?
湿度:?
目的:水遊び
単独行
「20+エライ事になっとうで」
シンちゃんからそう聞いたからには、そこに行かないわけにはいかなくなった。
何でも二十渉は、ここ連日のゲリラ豪雨により底なし沼と化しているそうだ。そして、そこで、クツを脱ぎ、膝まで砂に浸かり、腰まで沈み込んだところでようやく諦めて引返したという。
ナントカっていう動画(酔っ払っていたから何回も聞いたけど忘れた)で、底なし沼からの脱出方法を観ていたから大丈夫やったけど、知らんかったらホンマにヤバかった。先ず片脚を抜いて腹這に横たわり、腕を広げて沈み込まないようにしてもう片方の脚を引き抜くねん、なんて嬉々として語る。
それならボクはその先まで行ったろう、とその先までますます行かないわけにはいかなくなったのだった。
甲山へ走るというみんなとは別に二十渉を目指した。
始めは長峰から桜谷を抜け徳川から二十渉へ向おうと思っていたのだが、昨夜の2時過ぎまでの酒によるダルさと朝から降りそぼる雨に嫌気がさし、12時過ぎのスタートの上野道上りとなった。
「上りの報告と下山の報告は、ちゃんとしてや」の約束を守り、FBに入山届を上げた。
展望広場では早々に朝食兼昼飯となるガーリックトマトパスタを食す。
降り濡つ雨を避け、掬星台の702でビールを傾けながらFBに応える。そんな束の間の休息のうちに、雨脚は一際激しくなっていた。カウンターからソファーへ移り、ホットドッグにドリンクバーを追加した。そしてドッシリと腰を据え、宇宙兄弟を紐解いた。
もう帰ったろかなってのが正直本心だった。しかし、雨も小降りになった事だし、宇宙兄弟もアニメに忠実(アニメが漫画に忠実の間違い)でオモロかった事やし、気を取り直して、濡れそぼつ気にもなったわけだ。
雨の桜谷は、晴れの日よりもむしろ好ましかった。木に降り注ぐ雨が枝を伝い集まり、洞よりほとばしる様を眺めたり、路行くひとの歩みにより削り磨かれた窪みを、あたかもそこが滑床であるかのように流れゆく様を伝い歩くのは、それこそ晴れた日には味わえない楽しさであった。
徳川道を抜けトゥエンティクロスの入口に着く。
入口辺りは、さほど荒れてはいない。先行する3人組を追い越しつつ「この先通れませんよ」と声を掛けようかと迷うが、止める。どうせ巻道はあるのだから別段問題はないと思ったからだ。
タマゴダケの群生を見つけて、ホクホクしながら工事の迂回路を越えた。そしてその先には、谷一面を埋め尽くす砂、砂、砂。そして流れを変え、激しく流れゆく姿が待ちかまえていた。
ビーサンに履き替え川を渡る。深さは膝下くらいだが、脚を救われそうなほど流れが速い。対岸は一層砂がうずたかく積もり、木々を埋め尽くしていた。
それは「なんか、六甲とは思えないな。LOSTの世界にでも紛れ込んだみたいだ」そう思わせるに十分な光景だった。
その水が引いた砂岸は程よく締まり歩きやすかったのだが、いざ底なし沼へと川の流れに踏み込むと、突如として膝まで沈む。それはクラスとした雪原を歩くかのようで、ジワリと平らに足を下ろすと辛うじて大丈夫だが、少しでも重心が偏ると、表層を踏みぬき、潜りこんだ。だが、それも精々膝上くらいまでで、踏みぬいたその先には、本来の川底を足裏に感じていたから何の不安もなく歩み行った。それでもその脚を抜く重さたるやモナカ雪よりも遥かに重く、いきなり鼻緒がブチ切れたのには驚いた。こんなでもギョサンなら大丈夫だったんだろうな、と思いながら無理やりそれを押込む。だが、このラッセルをこなすには、サンダルを履いたままでは到底無理だった。沈み込む度にサンダルを脱捨て、手探りで掬いだす。そんな手順に疲れ果てて、そんな無為な行為を諦めて、裸足になり、一歩、また一歩と先へと進んだ。
裸足では抵抗自体はそれほどでもないのだが、引き抜くときに足の甲を擦りつける砂で徐々に痛めつけられていく。それだけが嫌で、なるべく堅そうな処を選び進むが、進めば進むほどに足元の砂は柔らかく、深くなり、一層足を傷めつけていった。
そうして訪れた底なし沼。泳ぐ気マンマンでやってきたのだが、その流れ着いたゴミの多さに嫌気がさし、さっさと引き上げた。そんな残念な結果だった。
そしての翌日。今度はみんなとまたこの底なし沼を訪れたのだった。
呑み:ウマハロ - jinan王子公園 - チンタ - モンク
コースタイム:4h 55min(休憩時間を含む)
掬星台:692m
距離:?km
累積標高:?m
天候:雨一時豪雨
気温:?
湿度:?
目的:水遊び
単独行
「20+エライ事になっとうで」
シンちゃんからそう聞いたからには、そこに行かないわけにはいかなくなった。
何でも二十渉は、ここ連日のゲリラ豪雨により底なし沼と化しているそうだ。そして、そこで、クツを脱ぎ、膝まで砂に浸かり、腰まで沈み込んだところでようやく諦めて引返したという。
ナントカっていう動画(酔っ払っていたから何回も聞いたけど忘れた)で、底なし沼からの脱出方法を観ていたから大丈夫やったけど、知らんかったらホンマにヤバかった。先ず片脚を抜いて腹這に横たわり、腕を広げて沈み込まないようにしてもう片方の脚を引き抜くねん、なんて嬉々として語る。
それならボクはその先まで行ったろう、とその先までますます行かないわけにはいかなくなったのだった。
甲山へ走るというみんなとは別に二十渉を目指した。
始めは長峰から桜谷を抜け徳川から二十渉へ向おうと思っていたのだが、昨夜の2時過ぎまでの酒によるダルさと朝から降りそぼる雨に嫌気がさし、12時過ぎのスタートの上野道上りとなった。
「上りの報告と下山の報告は、ちゃんとしてや」の約束を守り、FBに入山届を上げた。
展望広場では早々に朝食兼昼飯となるガーリックトマトパスタを食す。
降り濡つ雨を避け、掬星台の702でビールを傾けながらFBに応える。そんな束の間の休息のうちに、雨脚は一際激しくなっていた。カウンターからソファーへ移り、ホットドッグにドリンクバーを追加した。そしてドッシリと腰を据え、宇宙兄弟を紐解いた。
もう帰ったろかなってのが正直本心だった。しかし、雨も小降りになった事だし、宇宙兄弟もアニメに忠実(アニメが漫画に忠実の間違い)でオモロかった事やし、気を取り直して、濡れそぼつ気にもなったわけだ。
雨の桜谷は、晴れの日よりもむしろ好ましかった。木に降り注ぐ雨が枝を伝い集まり、洞よりほとばしる様を眺めたり、路行くひとの歩みにより削り磨かれた窪みを、あたかもそこが滑床であるかのように流れゆく様を伝い歩くのは、それこそ晴れた日には味わえない楽しさであった。
徳川道を抜けトゥエンティクロスの入口に着く。
入口辺りは、さほど荒れてはいない。先行する3人組を追い越しつつ「この先通れませんよ」と声を掛けようかと迷うが、止める。どうせ巻道はあるのだから別段問題はないと思ったからだ。
タマゴダケの群生を見つけて、ホクホクしながら工事の迂回路を越えた。そしてその先には、谷一面を埋め尽くす砂、砂、砂。そして流れを変え、激しく流れゆく姿が待ちかまえていた。
ビーサンに履き替え川を渡る。深さは膝下くらいだが、脚を救われそうなほど流れが速い。対岸は一層砂がうずたかく積もり、木々を埋め尽くしていた。
それは「なんか、六甲とは思えないな。LOSTの世界にでも紛れ込んだみたいだ」そう思わせるに十分な光景だった。
その水が引いた砂岸は程よく締まり歩きやすかったのだが、いざ底なし沼へと川の流れに踏み込むと、突如として膝まで沈む。それはクラスとした雪原を歩くかのようで、ジワリと平らに足を下ろすと辛うじて大丈夫だが、少しでも重心が偏ると、表層を踏みぬき、潜りこんだ。だが、それも精々膝上くらいまでで、踏みぬいたその先には、本来の川底を足裏に感じていたから何の不安もなく歩み行った。それでもその脚を抜く重さたるやモナカ雪よりも遥かに重く、いきなり鼻緒がブチ切れたのには驚いた。こんなでもギョサンなら大丈夫だったんだろうな、と思いながら無理やりそれを押込む。だが、このラッセルをこなすには、サンダルを履いたままでは到底無理だった。沈み込む度にサンダルを脱捨て、手探りで掬いだす。そんな手順に疲れ果てて、そんな無為な行為を諦めて、裸足になり、一歩、また一歩と先へと進んだ。
裸足では抵抗自体はそれほどでもないのだが、引き抜くときに足の甲を擦りつける砂で徐々に痛めつけられていく。それだけが嫌で、なるべく堅そうな処を選び進むが、進めば進むほどに足元の砂は柔らかく、深くなり、一層足を傷めつけていった。
そうして訪れた底なし沼。泳ぐ気マンマンでやってきたのだが、その流れ着いたゴミの多さに嫌気がさし、さっさと引き上げた。そんな残念な結果だった。
そしての翌日。今度はみんなとまたこの底なし沼を訪れたのだった。
呑み:ウマハロ - jinan王子公園 - チンタ - モンク
初めまして。実は9/22にトゥエンティクロスを走る予定なのですが、この記事が気になります。道が増水で流されたのでしょうか?
返信削除こんにちは
返信削除局地的な豪雨で道と沢全体が砂で覆われてしまいましたが、水の引いた今となっては、ちゃんと歩けます
ただ、景色は結構変わってしまいましたが
ありがとうございました。東京からラン友が遊びにくるので、どうしたものかと思っていました。
削除トレランなら森林管理道のほうが気持ちよく走れたかもしれませんが・・・
返信削除