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逆打ち歩き遍路 津照寺~最御崎寺登拝(5th day of GW) 2018年04月30日

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PENTAX K-1 smc PENTAX-FA MACRO 50mmF2.8


室戸の浜で夜を明かした。結局そこで野宿をしたのだった。

傍でテントを張っていた白人のカップルはまだ起きだしそうにない。
送り火か何やら分からない灯火を焚いていた人々はいつの間にやらその姿を消していた。

お遍路の国、四国に於いてはそこまで気にしなくても良いのかもしれないが、基本的に野宿では地元の人々が起きだす前に撤収する事を旨としている。地元の人々に気付かれる前に、気にされる前に、気を遣わせる前に、その跡を残さずにひっそりと去る事を旨としている。
だから今回も夜明け前の薄明時に旅立った。周囲のゴミを片付け撤収して旅路に就いた。

コンビニにトイレを借りに行き、夜明けのコーヒーを買い求め、それから津照寺の納経所が開くのを待った。参拝を早々に済ませ、納経所前のベンチで時を過ごしていた。

経を納め、今日と云う日を始めた。
今日という平凡な一日をスタートした。

最御崎寺を初めて訪れたのは10年前だった。
薬王寺からバイクで走り急いで納経時間に間に合わなかったのが、たぶん10年前位の事だった。
そこに、その地に、その寺に、10年振りに訪れたのだった。

それは、それこそ、たいしたことだったのだろう。だが、たいした苦労もなく、徒労に帰すこともなく、そこに他愛もなく辿り着いたのだった。

経を納め、今日と云う日を終えた。今日の予定を終えていた。
今日という日常をフィニッシュしたのだった。

遍路道を下り、バス道へと辿り着いた。
バスの時刻を確認すると、あと一時間程、待ち時間があった。

もともと まで歩いてもいいと思っていた。
それはそもそも、今日という日を 寺からスタートする計画に基づいての事だったのだが。

だがそこまでの道程に、それだけの苦労をするだけの、それだけの労苦を厭わぬだけの魅力を感じずにいられなかった。
だからバスに乗ることにした。1,470円で一時間足らずの時を買うことにした。
本来、ただただ歩きたいが為のお遍路であるのだから、38kmを歩くと云う行為を1,470円付けて売り払うことにした。
決して楽をしたかった訳ではない。本来楽しみであるべきその行為を放棄したのは、結局それにそれだけのモチベーションを保てなかったからだった。

甲浦駅の待合室で電車を待っていた。
バスが着いて直ぐの電車は、宍喰までしか行かないと云う。たった二駅の区間を、一駅しか走らないのだと云う。だからその次の電車を待っていた。「お金が余計にかかるから」そう勧められた。その電車の車掌だか運転手だかにそう言われていた。

それを待つ間、その待合所に置かれたガイドブックだとか、地方誌だとかを手持ち無沙汰に開いていた。ただの暇潰し、時間潰しに過ぎなかった。
だが、そこに書き綴られていたある一つの店に興味を抱いた。
だからその店に寄った。その素晴らしき店に立ち寄っていた。
入店を待つ人々が表のベンチに座っていたが、一人客なのですぐにカウンターに通される。
もちろん並ばなければならないのだったら、すぐさま立ち去っていたであろう。それを立ち去らずに済んだのは、ひとえにお一人様だったからだった。それはもう有難いことだった。

「かしわやき」を頼み、ビールを出して貰う。
素晴らしい店だった。かしわやきだけではなく、他の品も注文したいと思わせられる店だった。

外に並ぶ人の群れは、更に増えていく。
もちろん、それ程並ぶ意味をそこに見出す事は出来ないが、並ばずにそれを食すことが出来るなら何度でも通うであろう。何度でもだ。この地を訪れる度にだ。ここへと旅する度にだ。


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日程:2018/04/30(日帰り)
ルート:室戸の浜 - 津照寺0700 - 最御崎寺0821 - 捻岩0847 - 御厨人窟0903 - ビシャゴ岩0905 - 来影寺0907 - 大師像前バス停0910
コースタイム: 2h.10min (休憩時間を含む)

地形図:室戸岬

距離:8.3km
累積標高:?m
天候:晴れ
気温:?℃
湿度:?%
目的:お遍路
単独行

高知東部交通バス 大師像前 - 甲浦 ¥1,470
阿佐海岸鉄道 甲浦 - 海部 ¥270
JR海部 - 徳島 ¥1,640

のなみ(海部)★★★★
セルフうどん やま 徳島駅前店(徳島)★★★★
安兵衛(徳島)★★

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