日程:2013/11/10-12(二泊三日)
ルート:近鉄赤目口 - 赤目滝 - 小笹峠 - 架線場跡 - 香落渓前
コースタイム:?
距離:?
累積標高:?
天候:晴れ
気温:?
湿度:?
目的:ピークハント
単独行
思いの外、用事が早く済んでしまったので、予定よりも一時間は早く電車の乗ることが出来た。正確には用事の全てが済んだわけではなく、ヨンドコロナイ事情によりその一部を先送りせざるを得なかっただけだ。
それでも早く出発できるというのはいいことだ。心にゆとりが出来る。電車やバスの時間を気にしなくてもいいし、日没に幕営地の選定を早くしろと追い立てられることもない。全ては、明日でも良いことはすべからく後回しにするボクの性格のタマモノであった。
それでも紀伊国屋で時間つぶしの為の本を買い求めたり、それにより鶴橋で急行をすんでのところで逃したり、それではと準急に乗ったものの八尾で途中下車し、あらかじめ買い求めていた海鮮巻を頬張ったりしていると、実は八尾には急行は停まらないという事実が発覚したりで、とどのつまり、なんだかんだ云って、赤目口の改札を出たのは当初の予定と何ら変わることのない時刻だった。
駅前のバス停で時刻表を確認した。次のバスまでは、先ほど買い求めた文庫本を紐解けばさほど時間を感じることもなく、退屈しないで済むくらいの待ち時間しかなかったのだが、歩いて行ってもさほど変わらぬ時間で到着するくらいには待たなければなかった。
だからボクは歩いた。十年前からなんら変わっていなさそうな寂れた田舎町を抜け、木の葉の形に揺れる木漏れ日を受ける沢沿いの道を。
感じの良さそうなトレイルの入口を通り過ぎ、舗装路をひたすら歩く。
今日の幕営地は小笹峠越え後の架線場跡辺りとアタリを付けていた。そこが良いテン場かどうか判らない。もしかしたら香落渓の集落まで出て、更に倶留尊山の裾野まで行かなければならないかもしれなかった。だからあまり寄り道をする余裕なんてなかった。
紅葉まで少しばかり早いこの時期に、人出はあまり多くはない。手に手を取り合う仲睦まじいカップルや、ゴツい三脚を重たげに担いだシロウトカメラマン。学校をサボって散策しに来た学生風な三人組。パワースポット巡りが趣味ですと開口一番、自己紹介してきそうな女性くらいだった。
それも百畳茶屋越えた後では誰一人として見掛けない。そろそろ夕暮れ時が近づいて来たってのもあるのだろう。
あちこちに、何時以降は先に進まないでくださいってな事を書き綴った看板が立ち並んでいる。日が暮れると本当に真っ暗になってしまうのかもしれない。万が一の時の為のインターフォンまであった。
もちろんボクはヘッデンを持ち込んでいるのだからからそんなのは関係ない。
GENTOSの200ルーメンさえあれば、真っ暗な沢沿いの遊歩道だろうと、昼の最中の様に歩ける。
赤目四十八滝の終わり付近は、なんともテントの張りやすそうな平坦な草地が広がり、オアツラエ向きにも急な雨も凌げる東屋まであった。だが、そこにあるキャンプ禁止の看板を見るまでもなく、ここをキャンプ地とはしなかった。日没までまだ時間があるのだからもっと先まで進んでおきたかった。
道標を目印に小笹峠へ向う林道へ入った。その終点付近は駐車スペースとして利用されるようで、ここもまたキャンプ適地としてもいいくらいに平坦な場所だった。だが、車で容易にアクセスできるって事は、それだけ容易にトラブルに巻込まれる可能性もあるって事だ。
小笹峠付近は下生えの笹が茂り、予想に反して好ましくなかった。
そろそろ辺りは夕陽に焼かれて、幾許かの紅葉を少しは見られるものにしていった。だから、当初の目的地である架線場跡でなくても畳二帖分の平地さえあれは、そこを今夜の宿にしようと思い始めていた。しかし、峠から先は傾斜を増し、およそテントを張れそうな平場などありそうにもなかった。
架線場跡に着く頃には、日は尾根の陰に隠れ、ヘッデンなしでは足下も霞だした。
しかしここ架線場跡はボクが想像していたような水場も近いキャンプ適地などではなく、薄気味悪い廃屋が草木に埋れ果てた処だった。
そこから更に急坂を下って行くと、なだらかな杉の植林地に出逢う。少しばかり傾斜はあるが、整地すれば一夜の夜露をしのぐ位はなんでもなさそうだった。
シェルターを張り、ガスストーブに火を灯す。チタン製のコッヘルに入れたのはいつも通りの棒ラーメンだが、今日は豪勢に煮玉子付きだ。大して高度を稼がない楽な山行だから、食材が少しくらい重くたって気にならなかった。ラーメンを啜っていると、アシダカグモがボクの方へ這い寄ってきた。食事を邪魔されるのが嫌だったので、カレが乗っている枝ごと遠くへとご退場頂く。
頭上には雲ひとつない星空が広がっているはずだが、杉の木立に遮られその多くを望むことは出来ない。早々にシュラフに潜り込みながら焼酎を舐め出す。程よく酔いが回ってきた頃、何処から潜り込んだのか、シュラフの上を徘徊するアシダカ軍曹を見つけ、眠りを邪魔されたくないので、再びご退場いただいた。
深夜いつも通りに尿意を覚え、放尿しに外へ出る。そこで天幕の上を徘徊するアシダカ軍曹に三たび出逢ったのだ。山奥では全く見掛けないが、人里近い里山ではよく出没する、ホンマに人懐っこい奴らだ。
遭遇:アシダカグモ達
呑み:香落渓前
三重交通バス
普通片道運賃 赤目口駅前 - 赤目滝
大人:340円 小児:170円
ルート:近鉄赤目口 - 赤目滝 - 小笹峠 - 架線場跡 - 香落渓前
コースタイム:?
距離:?
累積標高:?
天候:晴れ
気温:?
湿度:?
目的:ピークハント
単独行
思いの外、用事が早く済んでしまったので、予定よりも一時間は早く電車の乗ることが出来た。正確には用事の全てが済んだわけではなく、ヨンドコロナイ事情によりその一部を先送りせざるを得なかっただけだ。
それでも早く出発できるというのはいいことだ。心にゆとりが出来る。電車やバスの時間を気にしなくてもいいし、日没に幕営地の選定を早くしろと追い立てられることもない。全ては、明日でも良いことはすべからく後回しにするボクの性格のタマモノであった。
それでも紀伊国屋で時間つぶしの為の本を買い求めたり、それにより鶴橋で急行をすんでのところで逃したり、それではと準急に乗ったものの八尾で途中下車し、あらかじめ買い求めていた海鮮巻を頬張ったりしていると、実は八尾には急行は停まらないという事実が発覚したりで、とどのつまり、なんだかんだ云って、赤目口の改札を出たのは当初の予定と何ら変わることのない時刻だった。
駅前のバス停で時刻表を確認した。次のバスまでは、先ほど買い求めた文庫本を紐解けばさほど時間を感じることもなく、退屈しないで済むくらいの待ち時間しかなかったのだが、歩いて行ってもさほど変わらぬ時間で到着するくらいには待たなければなかった。
だからボクは歩いた。十年前からなんら変わっていなさそうな寂れた田舎町を抜け、木の葉の形に揺れる木漏れ日を受ける沢沿いの道を。
感じの良さそうなトレイルの入口を通り過ぎ、舗装路をひたすら歩く。
今日の幕営地は小笹峠越え後の架線場跡辺りとアタリを付けていた。そこが良いテン場かどうか判らない。もしかしたら香落渓の集落まで出て、更に倶留尊山の裾野まで行かなければならないかもしれなかった。だからあまり寄り道をする余裕なんてなかった。
紅葉まで少しばかり早いこの時期に、人出はあまり多くはない。手に手を取り合う仲睦まじいカップルや、ゴツい三脚を重たげに担いだシロウトカメラマン。学校をサボって散策しに来た学生風な三人組。パワースポット巡りが趣味ですと開口一番、自己紹介してきそうな女性くらいだった。
それも百畳茶屋越えた後では誰一人として見掛けない。そろそろ夕暮れ時が近づいて来たってのもあるのだろう。
あちこちに、何時以降は先に進まないでくださいってな事を書き綴った看板が立ち並んでいる。日が暮れると本当に真っ暗になってしまうのかもしれない。万が一の時の為のインターフォンまであった。
もちろんボクはヘッデンを持ち込んでいるのだからからそんなのは関係ない。
GENTOSの200ルーメンさえあれば、真っ暗な沢沿いの遊歩道だろうと、昼の最中の様に歩ける。
赤目四十八滝の終わり付近は、なんともテントの張りやすそうな平坦な草地が広がり、オアツラエ向きにも急な雨も凌げる東屋まであった。だが、そこにあるキャンプ禁止の看板を見るまでもなく、ここをキャンプ地とはしなかった。日没までまだ時間があるのだからもっと先まで進んでおきたかった。
道標を目印に小笹峠へ向う林道へ入った。その終点付近は駐車スペースとして利用されるようで、ここもまたキャンプ適地としてもいいくらいに平坦な場所だった。だが、車で容易にアクセスできるって事は、それだけ容易にトラブルに巻込まれる可能性もあるって事だ。
小笹峠付近は下生えの笹が茂り、予想に反して好ましくなかった。
そろそろ辺りは夕陽に焼かれて、幾許かの紅葉を少しは見られるものにしていった。だから、当初の目的地である架線場跡でなくても畳二帖分の平地さえあれは、そこを今夜の宿にしようと思い始めていた。しかし、峠から先は傾斜を増し、およそテントを張れそうな平場などありそうにもなかった。
架線場跡に着く頃には、日は尾根の陰に隠れ、ヘッデンなしでは足下も霞だした。
しかしここ架線場跡はボクが想像していたような水場も近いキャンプ適地などではなく、薄気味悪い廃屋が草木に埋れ果てた処だった。
そこから更に急坂を下って行くと、なだらかな杉の植林地に出逢う。少しばかり傾斜はあるが、整地すれば一夜の夜露をしのぐ位はなんでもなさそうだった。
シェルターを張り、ガスストーブに火を灯す。チタン製のコッヘルに入れたのはいつも通りの棒ラーメンだが、今日は豪勢に煮玉子付きだ。大して高度を稼がない楽な山行だから、食材が少しくらい重くたって気にならなかった。ラーメンを啜っていると、アシダカグモがボクの方へ這い寄ってきた。食事を邪魔されるのが嫌だったので、カレが乗っている枝ごと遠くへとご退場頂く。
頭上には雲ひとつない星空が広がっているはずだが、杉の木立に遮られその多くを望むことは出来ない。早々にシュラフに潜り込みながら焼酎を舐め出す。程よく酔いが回ってきた頃、何処から潜り込んだのか、シュラフの上を徘徊するアシダカ軍曹を見つけ、眠りを邪魔されたくないので、再びご退場いただいた。
深夜いつも通りに尿意を覚え、放尿しに外へ出る。そこで天幕の上を徘徊するアシダカ軍曹に三たび出逢ったのだ。山奥では全く見掛けないが、人里近い里山ではよく出没する、ホンマに人懐っこい奴らだ。
遭遇:アシダカグモ達
呑み:香落渓前
三重交通バス
普通片道運賃 赤目口駅前 - 赤目滝
大人:340円 小児:170円
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