スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

6月, 2013の投稿を表示しています

ビバーク

ルート:阪急芦屋川駅 - 高座の滝 - 芦屋ロックガーデン - 風吹岩 - 芦屋ロックガーデン - 高座の滝 - 阪急芦屋川駅 コースタイム:1h 40min(休憩時間を含む) 距離:?km 累積標高:?m 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的: 焚火 単独行 焚火をしようと思った。 それは今突如として思いついた事ではなく、いつもなんとなく思っていたことではあった。そこでツェルトを鞄に忍ばせて出勤した。 しかし思うように仕事は片づかず、良い焚火場を目指すには遅すぎる時間となっていた。それでもせっかく幕営用意をして来たのにそのまま帰るってのも口惜しかった。 阪急芦屋川駅に降り立ったのは、午後十時を優に回る時刻。少し遅めの時間だが、いつものナイトハイクと同じ調子で上って行った。いつもと違うのは猫を探しながら上るのではなく、寝場所も探しながら上っているってことだ。 そのルート上にある鉄塔は、ツェルトを下げるのにいい具合なのだが、ツェルトを拡げるべき場所に束石が置かれているので何とも具合が悪い。高座の滝にほど近い猪堰堤広場も、以前ナイトハイク中に幕営する人を見かけたあの夜景の観える丘も、ツェルトを張るには適当な木立がなかった。 そうして探し求めながら上るうちにいつの間にか風吹岩に辿り着いてしまっていた。 ここまでこれといったキャンプ地もなく、また猫と出会うこともなくまったく期待ハズレのビバークとなってしまった。 無理矢理ツェルトを張り、ストーブで鶏肉を炙る。もちろん酒は十分に持ってきていた。 早朝、ヤッホーヤッホーと叫ぶ声で目を覚ました。ザッザッザッと足音が響き、再びヤッホーヤッホーと木霊が響いた。 その声に呼ばれるかのように次々にひとが集まり出す。 「みっちゃん、風吹のポスト、何に使うか知ってるか」 ある夜のエリコ問いかけ。その答えが目の前にあった。 いつまでも場所を占拠していては迷惑だとばかりに、素早く撤収する。 「何時頃上がってきた」近づいてきた老人が尋ねてきた。 「十二時頃ですね」スタッフバッグにツェルトを押しこみながら答えた。 「これから何処に登るんや」続く問いに 「会社に行きます」とバックパックを担ぎ背を向けた。 遭遇:毎日登山の方々 数多くの猫たち

YTK 大峯遅駆道100kmハイク肆日目

YTK 大峯遅駆道100kmハイク壹日目 YTK 大峯遅駆道100kmハイク貳日目 YTK 大峯遅駆道100kmハイク參日目 YTK 大峯遅駆道100kmハイク肆日目 ルート:玉置辻 - 大森山 - 切畑辻 - 五大尊岳 - 金剛多和 - 大黒天神岳 - 山在峠 - 吹越峠 - 七越峰 - 大斎原 - 熊野本宮大社 日程:20130503-06(三泊四日) コースタイム:6h 20min(四日目、休憩時間を含む) 大森山:1,078m 五大尊岳:825m 大黒天神岳:573.9m 七越峰:262m 距離:17.668km 累積標高:1,094m 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的:100kmハイク 単独行 目が覚めたのはこれで何度目だろう。 うつらうつらと微睡み、軽く寝返りを打っては杖が倒れ、ツェルトは潰れた。 もぞもぞと這い出し、引寄せてしまった岩を離しては杖を立ててツェルトを張る。 そんな行為を幾度となく繰り返していた一晩だった。 座りがいい感じに張り綱が張れ深い眠りに落ちて行けたと思ったのもつかの間、外を動き回る気配で目を覚ました。 時刻は3時を少し回ったくらい。夜明までまだまだ時間があるというのに行動を開始する人たちがそこに居た。 もちろんボクは日が登るまで動く気はないのでまた眠りに就く。少しでもゆっくりと休み、少しでも筋肉痛を治しておきたかった。 五時過ぎにもなってようやくツェルトから這い出した。辺りは既に明るく、駐車場に並んでいたテントもひとつ残すだけだった。 ツェルトをたたみ荷物を片づける。出発が遅くなったことだし、本宮までも残すところわずかなので、朝食は行動食で済ませることにした。 荷を背負い森林管理道を緩く上る。思った通りその先にはキジ場があった。その傍らに穴を掘りキジを撃つ。しゃがんでも脚はほとんど痛まなかった。昨晩マッサージしたのが効いたのか単なる時間薬か分からないが、これなら辿りつけそうだと思った。 違和感を感じだしたのは大森山の中腹だった。そして山頂に着く頃には昨日よりも激しい痛みに苦しんでいた。行動食を食べながら地図を開き、大休止を取る。どのルートを通ったら最も楽にバス道に出られるかを探していた。最早1kmたりとも歩けそうになかった。 ここからでは切畑辻から

YTK 大峯遅駆道100kmハイク參日目

YTK 大峯遅駆道100kmハイク壹日目 YTK 大峯遅駆道100kmハイク貳日目 YTK 大峯遅駆道100kmハイク參日目 YTK 大峯遅駆道100kmハイク肆日目 ルート:楊枝宿 - 釈迦ヶ岳 - 太古の辻 - 天狗山 - 地蔵岳 - 証誠無漏岳 - 持経宿 - 倶利伽羅岳 - 笠捨山 - 槍ヶ岳 - 香精山 - 玉置神社 - 玉置神社裏駐車場 日程:20130503-06(三泊四日) コースタイム:15h00min(三日目、休憩時間を含む) 釈迦ヶ岳:1,799.6m 天狗山:1,537.1m 地蔵岳:1,464m 証誠無漏岳:1,301m 倶利伽羅岳:1,252m 笠捨山:1,352.7m 槍ヶ岳:1,250m 香精山:1,121.9m 玉置山:1,076.8m 距離:38.633km 累積標高:3,423m 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的:100kmハイク 単独行 まだ夜も明けきらぬ早朝。暗闇の中に蠢くものの気配で目を覚ます。その音につられるように多くの人が動き出し朝食の用意を始めた。時計を見るとまだ3時半くらいだ。薄明が始まるまでにまだ一時間近くある。 昨日怠けた分もきっちりと取り戻さなければならないのだが、昨夜の件もあることだし暗闇をヘッデン頼りで歩く気などさらさらなかった。もう一度眠りに着き外が薄明るくなった頃には小屋の中にはボクを含めて2,3人しか残っていなかった。 湯を沸かし素ラーメンを啜る。手早く荷物をまとめ、土間の隅に置かれた箒で掃除をした。 外は夜明け。薄墨を流した空が澄んだ青に抜けていく。奥駈道は小屋を出てすぐに尾根筋を辿り、急激に高度を上げていった。 昨夜、一体どこを歩き彷徨っていたのだろう。小屋の外周をぐるりと回っているはずだから、この尾根を伝う奥駈道を横切っているはずだった。 しかしこんな急峻な尾根をトラバースした覚えはない。朝日に照らされた光景の何処にも昨夜の名残りは見出せなかった。 それはまるですべてが夢の中であったかのような、何者かに記憶を改竄されたかのような違和感だった。 ヘッデンに照らされぼうっと浮かび上がる笹原の中の一本道。限りなく彩りを失った灰色の世界。そこではどちらを選ぼうとも決して避難小屋へは辿り着けなかった。生と死の狭間。まるで三途の川

トレラン

ルート:JR新神戸 - 布引の滝 - 市が原 - トゥエンティクロス - 神戸市立森林植物園 - 山田道 - 新鉄谷上 日程:日帰り コースタイム:2h40min 距離:?km 累積標高:?m 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的:呑み会 同行者:シンちゃん、エーちゃん、アサクラさん、ケンケンさん、アベ、ムギワラ、ミーやん、リンちゃん、コジリサ 単独行ばかり載せているような気もするが、意外と誰かと登っていることも多い。大体半々くらいってとこか。 そしてみんなと六甲山に行く時は2,3時間くらい登って、10時間くらい呑むってのが通例である。 阪急王子公園駅に10時集合。市バス92系統に乗込み布引で下車。今回は10人と大所帯での山行となった。 空はと見れば、梅雨入りしたと云うのに全く雨の降る気配はない。そして連日真夏日ともなれば沢、滝に人が集まるのは当然のこと。JR新神戸から市が原までひとひといぬいぬの行列が続いていた。 トゥエンティクロスに入り、沢を渡る風の涼しさも心地よく軽く流しながら走った。神戸市立森林植物園は有料だが、ヌケ谷を迂回していては呑みの時間が無くなると、300円を支払い谷上へ抜けた。 一件目はいつもの燕楽。いつも通りにゴマ団子やキムチのサービスがあり、端数切っときますねって一人当たり¥2,120円が¥2,000に。いつもそんな感じなので基本¥2,000円しか払ったことがない。 二件目は高田屋が満席だったのでかかしへ。しかし中華の食べ過ぎで食も進まず。 三、四軒目のチンタモンクはまたもや記憶なし。 呑み:燕楽 新開地店 - かかし - チンタ - モンク

蛍狩り

ルート:カスケードバレー - サウスロード - barフジワラ - シュラインロード - 逢山峡 - 奥山川 - 新鉄唐櫃 日程:日帰り コースタイム:8h40min 距離:?km 累積標高:?m 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的: 蛍 単独行 先週ノースロードにヒメボタルを探しに行ったのに引続き、奥山川へゲンジボタル狩りに出かけた。 前回は奥山川からノースロードと廻り、姫、源氏と楽しもうと思っていたのだが、遅がけゆえにノースロードしか廻れずにしかも蛍のホの字も味わえないと言う始末。 そして今回は夕暮れ時には早すぎる時間を持余し、カスケードバレーで納豆そばを食し、Barフジワラにて発泡酒を呑み、奥山川でビールに酎ハイと蒸し餃子を楽しみながら焚火を起こし黄昏を待ったと云うのにFireflyのファの字も見掛けなかったという体たらく。 今年は雨が少ないから蛍の飛びが遅いのだと云う。 「今日は雨だから延期しようか?」 「いや、時期が短いから行けるときに行っておこうよ。いつ残業が入るかもわからへんし」 タイミングさえ合えば阪急のクリスマスツリーよりも輝くというその木々を、地元の人しか知らないのだと彼女は言った。 仕事を定時を少し過ぎたくらいに終え、迎えに来た車に乗り込む。雨はその脚を強めたり遠のいたりはするが一向に止む気配はなかった。 一時間ほどの道程。その頃のボクたちは、どれだけ予定を台無しにするような雨が降りつづけようとも、どれだけその憂鬱な雨雲の下にどれだけ長く一緒にいたとしても、なにも台無しにされることもなく、なにも憂鬱になることなどなかった。 しかし降り止まぬ雨は木を輝かせることはなく、沢沿いの路に数十匹ほど飛び交うだけだった。 だけどその時のことは今でも覚えている。足元を、遥か高く木々の梢を、水路に映り込むぐらい低く飛び交う姿を。そして雨に打たれ咽ぶくらいの草の匂いを。それからひとつの傘で寄り添う彼女の息遣いを。 蛍を観るたびに思い出すその想い。なんてことは全くないが、ふと思い出したので書いておく。 遭遇:ナシ

YTK 大峯遅駆道100kmハイク貳日目

YTK 大峯遅駆道100kmハイク壹日目 YTK 大峯遅駆道100kmハイク貳日目 YTK 大峯遅駆道100kmハイク參日目 YTK 大峯遅駆道100kmハイク肆日目 ルート:投地蔵辻 - 小笹宿 - 大普賢岳 - 行者還岳 - 弥山 - 八経ヶ岳 - 楊枝宿 日程:20130503-06(三泊四日) コースタイム:8h50min(二日目、休憩時間を含む) 大普賢岳:1,780.1m 行者還岳:1,546.2m 弥山:1,895m 八経ヶ岳:1,915m 距離:19.682km? 累積標高:1,628m? 天候:晴れのち雨ところにより雪 気温:? 湿度:? 目的:100kmハイク 単独行 未だ日も登らぬ薄明かりの中をひとりの縦走者が歩いて行った。 それはボクがまだツェルトを畳み始めてすらいない時刻だった。おそらく大峯山寺の宿坊をまだ夜も明けきらぬ内に旅立ったのだろう。 後を追うように荷物をまとめ、旅立つ。最初にすべきことは小笹宿で水を汲むこと。大峯奥駈はひたすら尾根道を辿るから汲めるときに汲めるだけ汲んで置かないと結構苦労する。谷へ下り、水を汲み、また尾根へと這い上がる。これが結構なアルバイトになる。満タンの水を背負い長い距離重い荷を背負うか、水が切れかけたらシンドイ思いをして沢へ下り適度に汲み足すか、どちらが楽でどちらが時間がかかるかは分からないが、水が無くなる恐怖感にボクは打ち勝つことが出来ないので2.5ℓの水を常に背負う。 そうして訪れた小笹宿は水量も豊富でテン場も広い、大峯奥駈を通して最もよい幕営地であった。 大普賢岳、行者還岳と順調に越え、弥山の階段で渋滞にはまる。その渋滞にペースを乱されたからか、疲れがたまってきたせいか、先先へと進もうという気力が萎えていった。 弥山山頂の広場はさらに人が多かった。ちょうど昼時のこともあり、あちこちでストーブに火が点り温かな匂いが漂っていた。 天河大辨財天社奥の院を参拝し早々に八経ヶ岳を目指す。降りそぼる雨はやがて白さを増していった。去年の嫌な記憶が甦る。吹付ける霙に凍え、太古の辻より下った苦い思い出。しかし今回は風がない。雪もさほど多くない。それでも立止まっていては凍えるほど気温は低い。長居は無用とばかりに先を急いだ。 五鈷峰辺りの崩落はさらに進ん

YTK 大峯遅駆道100kmハイク壹日目

YTK 大峯遅駆道100kmハイク壹日目 YTK 大峯遅駆道100kmハイク貳日目 YTK 大峯遅駆道100kmハイク參日目 YTK 大峯遅駆道100kmハイク肆日目 ルート:近鉄吉野駅 - 吉野山 - 金峯神社 - 二蔵宿 - 五番関 - 洞辻茶屋 - 山上ヶ岳 - 頂上お花畑 - 日本岩 - レンゲ辻 - 頂上お花畑 - 大峯山寺 - 投地蔵辻 日程:20130503-06(三泊四日) コースタイム:h min(最終日、休憩時間を含む) 山上ヶ岳:1,719m 距離: ?km 累積標高: ?m 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的:100kmハイク 単独行 昨年と同様に紀伊田辺へ前乗りし、始発のバスで熊野本宮を目指すつもりだったのだが、仕事がおして紀伊田辺まで行くことが出来なくなった。それどころか吉野への終電すら間に合わずに、近鉄吉野の改札を抜けたのは日がとうに高く上った10時過ぎだった。 上千本の遅咲きの桜を眺めながらのんびりと上り、奥千本で早くもお昼のおにぎりを頬張った。 金峯神社を越えると、いよいよ山に踏み入ったって感じになるのだが、ボクは奥駈道を外し、あえて車道を歩く。それは、味気ない山食にワラビなどの山菜で彩りを加えようと思ったからだ。 しかし、今年は地元の人たちに採られ尽していてあまりない。それでも在来道から上がるまでには、小さな袋に八分目くらいと、タラの芽をふたつほど採取出来ていた。 以前、大規模崩落により通行止めとなっていた在来道が通れるようになっていたので、そちらへ向かう。大した眺望もなく面白味の欠ける大天井ヶ岳を迂回してかつ、水場が二つもあるという素晴らしきその路は、開通したと云っても崩落の痕が生々しく残り、沢をへつる巻道もなく、いちいち下りまた上る事を強要する。しかも水場に行くには引きかえさねばならないとあって、まだまだ水に余裕があるボクはパスして進んだ。 山上ヶ岳を目指す前に洞辻茶屋で酒を補給して、ひと休み。あとひとときも経てば日も暮れると云うのに、洞川へ下りるのか、宿坊に泊まるつもりなのかは分からないが、のんびりとビールを呑むひと、茹で卵を頼み配るひと、湯気の立ち上るうどんを啜るひと、こんにゃくを頼もうかと悩むボク、と意外に賑わっている。 思わずくつろいでしまったが、ボクは宿坊