スキップしてメイン コンテンツに移動

霊峰月山

リスペクト自生山那谷寺霊と共に

10泊11日
三日目482km

奥村杉キャンプ場-R290-R7-r44-R345-r47-r211-月山-r211-r47-r44-r47-r45-R47-道の駅とざわ-R47-R13-r11-六郷湧水群-r11-R105-R46-r16-盛岡

一昨年は羽黒山、昨年は湯殿山、そして今年は遂に月山。コレで出羽三山完全制覇である。
元々出羽三山というモノは羽黒山、月山は含まれていなかったらしい(古くは葉山・鳥海山・羽黒山)。
僧籍を捨て、神職への道を選んだ羽黒山、捨てきれずに命を失い、今は僅かに大日坊(此の演出がかった商業主義な口上は嫌う人が多そうな気がするが、高額な拝観料を要求する割に大した文化財も持たぬ寺院に比べ、拝観料に見合うだけ楽しませて貰った数少ない寺院の一つである)等の小さな僧坊しか留めぬ湯殿山。この対照的な二山が今は三山として肩を並べている。

建築に携わる者としては、おそらくは国宝となったであろう湯殿山の建築群が消失してしまったことは残念でならないが、その選んだ道が決して間違いであったとも思えない。
ただ、神仏分離や文明開化による廃仏毀釈の波は愚かなことであったと思うしかない。

月山
r211を辿り、八合目月山レストハウスを目指す。幅員は狭いが、路面は良い。木漏れ日差す、そんな気持ち良い道がいつまでも続く。
たまに現れる車をパスしながら先を急ぐ。朝早いこの時間にあっては、対向車は路線バスしかいない。

10:18月山レストハウス 1,385m(GPS)
レストハウス前の駐車場は既に車が溢れ始めていた。車の合間を抜け、バイクだからこそ駐められるスペースへと潜り込む。
トレッキングの格好+金剛杖という出で立ちで登山開始。
麓でスポーツドリンクを購入し忘れていたため、水が500mlしかない。これでは心許ないので少し割高なドリンクを買い足すことにする。

10:32御田ヶ原参籠所 1,447m(GPS)
駐車場からの距離は僅かな為、スカートにサンダル履きといった軽装な人も多く目に付く。此処から山頂月山神社を遙拝するだけで引き返す人達もいる。
焼き印を加熱する間、山小屋の兄ちゃんと言葉を交わす。山頂方面には雲が立ちこめているが雨の心配は無いだろうという。そうであって欲しい。

11:11佛生池小屋 1,735m(GPS)
御田ヶ原参籠所を越えると、そこは既に森林限界である。薄く拡がる雲が日差しを遮り、暑さはあまり感じない。湿原にはポツリポツリ、と小さな池が点在し、名も知らぬ花を咲かせている。
白衣に脚絆、金剛杖といった姿も増えはじめる。一歩、また一歩と聖域に踏み込んでいく、そんな気分が高まっていく。

いつの間にか雲を抜けてしまっていた。雲海の彼方に山々の頂が拡がる。雲の下である八合目よりも、強い日差しが降り注ぐこの地の方がよっぽど暑い。残雪からは湯気のように冷気が立ち上り、その上を渡ってくる風が清涼をもたらす。
残雪では中国人達が遊び、その横を山伏修行の人々が抜けて行く、という奇妙な風景が拡がる。

11:48~12:10月山神社1,984m
お祓いを受け、身体を清めてからの参拝。コレは湯殿山と同じだ。重厚な石垣に囲まれた聖域、その中に鎮座する小さな社、厳かな空間である。
参拝を終え、山頂にてカロリーメイトを囓りながら辺りを見渡す。此処からの眺めは素晴らしいの一言しかない。曾てこの頂に立った人々が神の存在を感じたことも頷ける。
さて、下山するとしよう。また彼の風吹かぬ灼熱の地を抜けて行かなければならない、それだけがウンザリさせられる。

12:40佛生池小屋 1,735m(GPS)

13:14御田ヶ原参籠所1,447m(GPS)
行きよりも帰りの方が長い道のりに感じる。こんなにも御田ヶ原参籠所は遠かっただろうか?もしかして道を間違えたのであろうか?弥陀ヶ原に辿り着いて居るはずなのだが人影が見えない。
そんな不安を抱えたまま暫く歩くと分岐の標識が、どうやら間違えてはいなかったようだ。

13:20月山レストハウス 1,385m(GPS)
再びブーツを履き、革パン、ジャケットを身に纏い、冷え切ったエンジンに火を入れる。旅に出る前にオイル交換を済ませてきたので、調子が良い。先に走り出していったバイクの後を追いかけて行く。
先行するバイクをパスし、さらに進むと勇者御一行様に引っかかってしまった。先頭に遅い車が一台居り、車が数珠繋ぎになっている。コレだけ列なられては、容易に抜くことは出来ない。予定より早く下りて来られたので、羽黒山にも寄っていこうかと思っていたのだが、最早そんな気分ではなくなってしまっていた。

月山(がっさん)
標高:1,984m
山形
日本百名山16
距離往復:10.96km
高低差:599m
場所:山形県東田川郡庄内町立谷澤字本澤31
コース:月山レストハウス-御田ヶ原参籠所-佛生池小屋-月山神社-佛生池小屋-御田ヶ原参籠所-月山レストハウス

月山神社(がっさんじんじゃ)
住所:山形県東田川郡庄内町立谷澤字本澤31
祭神:月読命(月山権現)本地仏:阿弥陀如来
神紋:三つ巴
旧社格:官幣大社
神階:従二位勲三等
名神大社、出羽三山、羽黒派古修験道総本山
大鳥居:高さ20m、幅15m両部鳥居(吉岡鉄太郎氏寄進)
参考URL

コメント

このブログの人気の投稿

武庫川水系西ノ谷遡行

武庫川水系西ノ谷遡行 武庫川水系太多田川赤子谷左俣 日程:2014/07/02-03(一泊二日) ルート:親水広場1613 - 入渓1628 - 霞滝1635 - 桜滝1648 - 満月滝1716 - 尾根1741 - 大峰山1834 コースタイム:2h 21min(休憩時間を含む) 距離:? 累積標高:? 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的:沢登り 単独行 表六甲の沢の汚さに嫌気が差し、武庫川渓谷なら少しはマシだろうと西の谷を目指した。ついでに裏六甲の沢を幾つか絡めるつもりだ。 家の用事を何かしら片付けていると、なんだかんだでいい時間になってしまっていた。 宝塚でJR(宝塚-武田尾¥200)に乗換え、武田尾の駅より廃線跡を辿る。 放置され風化するに任されたトンネルを二つ抜け、親水広場から櫻の園へと入る。その入口を流れる沢が西の谷だ。 先ずは「もみじの道」を辿り、すぐに出会す堰堤を越えてから入渓する。そこですぐさま身支度を整える。沢足袋に履き替え、ラッシュガードを着る。電子機器はジップロックなり、サラスパの袋なり、LOKSAKなりで包み、ORのドライコンプサミットサックなり、EXPEDなりに突っ込んで完全防水にした。 最初の釜に入り腰まで浸かった。身体に籠った熱が嘘みたいに引いていく。暑さに負けてビールや酎ハイ片手に歩いた街中の暑さが、幻だったかの様に思えてくる。 幾つかの小滝を越え、10m程度の滝(霞滝)に出会った。越えられそうな気もするが、メットをも忘れてしまった単独行なので自重する。そして、定石っぽい右岸のルンゼから上った。そこに掛けられた残置ロープを頼るまでもないが、あったらあったでそれは楽だった。 再び緩い斜瀑を幾つか越えていく。そして幾段かの滝で構成された大滝と出会った。下から見上げても、どこが滝口か定かではない。それほどの連なりだった。 しかしその一段目に取付くには茶色く泡立った釜に浸かるか、無理矢理ヘツッて滝に寄るかしかなかった。もちろんその濁りに浸かりたくも無かったし、スタンスやホールドは随所に見られはするが、万が一落ちてしまった時のことを考えるとヘツるのも二の足を踏む。 結局、またまた右岸より草付きを登り、一段目を越えた辺りでトラバースし、上へと続く残置ロープを跨いで、滝へと戻った。

南北ドントリッジ下見

日程:2014/10/08(日帰り) ルート:長峰霊園 - 摩耶東谷 - 山寺尾根 - 掬星台 - 桜谷道 - 徳川道 - 北ドントリッジ - 分水嶺越林道 - 布引道 - 新神戸駅 コースタイム:04h 04min(休憩時間を含む) 距離:13.179km 累積標高:1,054m 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的:例会山行下見 単独行 例会山行のリーダに指名されたからにはヤラざるを得ない。もちろんやること自体は、ヤブサカデハナイ。 「山羊戸渡」を要望されていたのだが、なんかみんなに過大評価している感、満載なルートなだけに気持ちがどうにもこうにも盛上らない。 って云うか、かつてそんな多大なる期待を受けて連れて行ったのに、その数多過ぎる所期を満たすことなんてとても出来やしなくて、ガッカリルートに認定されたことからも気持ちが萎えてしまう。 結局、余り足を踏み入れないコースを案内しますよ、なんて言葉を濁す。とどのつまり「山羊戸渡」までのアプローチの長さ故にダレタ気持ちを、その先から続くひたすらシンドイだけのアルバイトに過ぎない行程を満足させられるだけの力量を持ち合わせていないってコトだけのことだ。 で、選んだのは、摩耶東谷から南北ドントリッジへと続くルート。 ボクは通常、摩耶東谷を辿る時は、日本三大廃墟として名高い「マヤカン」へと詰めるのだが、一応、立入禁止となっている個人所有の敷地へと不法侵入すべく皆を連れて行くわけにも行かず、かと云って摩耶東谷を通しても、最終的にシンドイだけの藪漕ぎになるので、少しはマシだろうと山寺尾根へ抜けるルートを選択した。 通常、ボクひとりで上るのなら、摩耶東谷を谷通しで行くのだが、同行者が居るとなるとそうも行かない。摩耶東谷より入渓し、堰堤を捲いたところで山寺尾根との分岐へと戻った。そこで堰堤工事を知る。この路へは立入禁止だと知った。 山寺尾根をそのまま辿り、途中の広場から摩耶東谷へ下りる路を調べた。だがそこも、人を連れて行くにはどうかなって、路だった。 だからボクは、谷通しで良いかなって思った。 谷を歩く内は涼しくて良かった。だが、一度沢を外れ尾根を伝うと、その急勾配ゆえに、晩秋とは云え、まだまだ激しく照りつける日差しゆえに、段々と消耗していった。 今日はとても暑い日で、リュックの重

風吹岩の猫たち 2014年4月16日

iPod touch iPod touch iPod touch 2014/04/16(日帰り) ルート:阪急芦屋川 - 鷹尾山 - 荒地山 - 風吹岩 - 金鳥山 - 保久良さん - 保久良さん表参道 - 阪急岡本 コースタイム: ?h.?min(休憩時間を含む) 風吹岩:447m 地形図:西宮 距離:?km 累積標高:?m 天候:晴れ 気温:? 湿度:?% 目的:風吹岩の猫 単独行 遭遇:猫×3(キジトラ×3)