スキップしてメイン コンテンツに移動

タカオ アンド ガイドテニー

まぁ、なんて云うか、あれだ。
いつかこんな日が来るかもしれないって事は覚悟していなかったわけではなかった。

準備は前夜から始めていた。
テント、シュラフ、コッヘルにストーブ。そんなもの諸々は確かに詰め込んだ。忘れがちなヘッデンにGPS、カメラなんかも、確かに用意していた。

仕事帰りにそのまま沖縄へと旅立つ。
だからボクは、スーツに革靴を履き、履き替えるためのアプローチシューズに短パンとウールのカットソーを紙袋に突っ込んで、出社した、はずだったのだ。

仕事を一時間の残業程度で片付け、紙袋に突っ込んだ短パンとカットソーに着替え、その奥に突っ込んだはずのアプローチシューズに履き替え、そして驚愕した。
左は確かにファイブテンのガイドテニーなのだが、もう片方はacgのタカオだった。コレが両方共、左だったり右だったりしたのなら新たに買い求めたりしなければならなかったのだから、不幸中の幸いと見るべきだとも云えなくもなかった。

九州辺りは強烈な勢力を誇る梅雨前線の停滞により、猛烈な豪雨が降り続いているらしいが、沖縄上空には高気圧が居座り続けており梅雨前線をシッカリ押し上げていた。
タラップを降りると、ネットリと絡みつく熱気に包まれる。
本日の降水確率は0パーセントと機長が言ったかヤフーの天気予報が告げていたかは忘れたが 、それはそれでも梅雨の最中のこと、空気はシットリ重たくまとわり付き、少し歩いただけでも汗が噴き出してくる。
涼を求めてコンビニに立寄った。そしてオリオンの発泡酒をユックリ開けた。

目的を果たし、地ビールに地泡盛と地ラムを、地島らっきょに地油味噌を塗りたくってツマミながら、地テンプラの具材が三度豆と烏賊だと思っていたら三度豆と魚ニソだったことに驚愕しながらも、美ら海水族館を逆に眺め夕日を浴びながら、浜辺の芝生の上で眠りに就いたのだった。

深夜、突然の雷雨をもたらした雲は、そのまま沖縄上空を覆い尽くし、梅雨らしい雨を降らせ続けている。傘を差すほどではない雨足の弱まりを選んで帰路を目指して行った。

一時期収まっていた梅雨時のいやらしいジトジトと降り続くそれではなく南国風に突然訪れるスコールの様な雨が、また、那覇市街地に入る頃には思い出したかのようにその存在感を増していた。

沖縄の舗装は白い、とはよくよく聞くが、確かにそれは白かった。そんな事を改めて思い返したりもした。
北国に行けば行くほど骨材が減り、南国に行けば行くほど骨材が増える結果だろう。
それが車を運転する上で滑るだの滑らないだのよく聞いたりしたりしなかったりもするのだが、ボクは沖縄では運転した事がないので何とも云えないが、それがそんな事実で成り立っているのだから、それはそれで仕様がないのだろう。

那覇の歩道は赤いテラコッタ調のタイルで覆われ、車道の白さとの対比が美しい。なんとも南国ムードを盛り上げてくれる。
そしてその歩道もまた御多分に洩れず良く滑った。長年スコールに磨き上げられた所為か良く滑った。先程までのスコールに洗われ程よく濡れて良く滑った。右足に履いている5年前に3,000円で買ったタカオのみ良く滑った。左足に履いている先日9,000円で買ったガイドテニーはピクリともせず、シッカリとグリップしてくれていた。そのおかげでぬっころばずに済んだのは、一度ばかりではない。

さすがはステルスソール。
アクアステルスの沢靴も試してみたかったのだが、現行品はなかったような気がする。
フェルト足袋がそろそろお亡くなりになりそうなだけに残念だ、ああ残念だ、残念だ。

コメント

このブログの人気の投稿

武庫川水系西ノ谷遡行

武庫川水系西ノ谷遡行 武庫川水系太多田川赤子谷左俣 日程:2014/07/02-03(一泊二日) ルート:親水広場1613 - 入渓1628 - 霞滝1635 - 桜滝1648 - 満月滝1716 - 尾根1741 - 大峰山1834 コースタイム:2h 21min(休憩時間を含む) 距離:? 累積標高:? 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的:沢登り 単独行 表六甲の沢の汚さに嫌気が差し、武庫川渓谷なら少しはマシだろうと西の谷を目指した。ついでに裏六甲の沢を幾つか絡めるつもりだ。 家の用事を何かしら片付けていると、なんだかんだでいい時間になってしまっていた。 宝塚でJR(宝塚-武田尾¥200)に乗換え、武田尾の駅より廃線跡を辿る。 放置され風化するに任されたトンネルを二つ抜け、親水広場から櫻の園へと入る。その入口を流れる沢が西の谷だ。 先ずは「もみじの道」を辿り、すぐに出会す堰堤を越えてから入渓する。そこですぐさま身支度を整える。沢足袋に履き替え、ラッシュガードを着る。電子機器はジップロックなり、サラスパの袋なり、LOKSAKなりで包み、ORのドライコンプサミットサックなり、EXPEDなりに突っ込んで完全防水にした。 最初の釜に入り腰まで浸かった。身体に籠った熱が嘘みたいに引いていく。暑さに負けてビールや酎ハイ片手に歩いた街中の暑さが、幻だったかの様に思えてくる。 幾つかの小滝を越え、10m程度の滝(霞滝)に出会った。越えられそうな気もするが、メットをも忘れてしまった単独行なので自重する。そして、定石っぽい右岸のルンゼから上った。そこに掛けられた残置ロープを頼るまでもないが、あったらあったでそれは楽だった。 再び緩い斜瀑を幾つか越えていく。そして幾段かの滝で構成された大滝と出会った。下から見上げても、どこが滝口か定かではない。それほどの連なりだった。 しかしその一段目に取付くには茶色く泡立った釜に浸かるか、無理矢理ヘツッて滝に寄るかしかなかった。もちろんその濁りに浸かりたくも無かったし、スタンスやホールドは随所に見られはするが、万が一落ちてしまった時のことを考えるとヘツるのも二の足を踏む。 結局、またまた右岸より草付きを登り、一段目を越えた辺りでトラバースし、上へと続く残置ロープを跨いで、滝へと戻った。

南北ドントリッジ下見

日程:2014/10/08(日帰り) ルート:長峰霊園 - 摩耶東谷 - 山寺尾根 - 掬星台 - 桜谷道 - 徳川道 - 北ドントリッジ - 分水嶺越林道 - 布引道 - 新神戸駅 コースタイム:04h 04min(休憩時間を含む) 距離:13.179km 累積標高:1,054m 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的:例会山行下見 単独行 例会山行のリーダに指名されたからにはヤラざるを得ない。もちろんやること自体は、ヤブサカデハナイ。 「山羊戸渡」を要望されていたのだが、なんかみんなに過大評価している感、満載なルートなだけに気持ちがどうにもこうにも盛上らない。 って云うか、かつてそんな多大なる期待を受けて連れて行ったのに、その数多過ぎる所期を満たすことなんてとても出来やしなくて、ガッカリルートに認定されたことからも気持ちが萎えてしまう。 結局、余り足を踏み入れないコースを案内しますよ、なんて言葉を濁す。とどのつまり「山羊戸渡」までのアプローチの長さ故にダレタ気持ちを、その先から続くひたすらシンドイだけのアルバイトに過ぎない行程を満足させられるだけの力量を持ち合わせていないってコトだけのことだ。 で、選んだのは、摩耶東谷から南北ドントリッジへと続くルート。 ボクは通常、摩耶東谷を辿る時は、日本三大廃墟として名高い「マヤカン」へと詰めるのだが、一応、立入禁止となっている個人所有の敷地へと不法侵入すべく皆を連れて行くわけにも行かず、かと云って摩耶東谷を通しても、最終的にシンドイだけの藪漕ぎになるので、少しはマシだろうと山寺尾根へ抜けるルートを選択した。 通常、ボクひとりで上るのなら、摩耶東谷を谷通しで行くのだが、同行者が居るとなるとそうも行かない。摩耶東谷より入渓し、堰堤を捲いたところで山寺尾根との分岐へと戻った。そこで堰堤工事を知る。この路へは立入禁止だと知った。 山寺尾根をそのまま辿り、途中の広場から摩耶東谷へ下りる路を調べた。だがそこも、人を連れて行くにはどうかなって、路だった。 だからボクは、谷通しで良いかなって思った。 谷を歩く内は涼しくて良かった。だが、一度沢を外れ尾根を伝うと、その急勾配ゆえに、晩秋とは云え、まだまだ激しく照りつける日差しゆえに、段々と消耗していった。 今日はとても暑い日で、リュックの重

風吹岩の猫たち 2014年4月16日

iPod touch iPod touch iPod touch 2014/04/16(日帰り) ルート:阪急芦屋川 - 鷹尾山 - 荒地山 - 風吹岩 - 金鳥山 - 保久良さん - 保久良さん表参道 - 阪急岡本 コースタイム: ?h.?min(休憩時間を含む) 風吹岩:447m 地形図:西宮 距離:?km 累積標高:?m 天候:晴れ 気温:? 湿度:?% 目的:風吹岩の猫 単独行 遭遇:猫×3(キジトラ×3)