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8月, 2013の投稿を表示しています

八ヶ岳

八ヶ岳 権現岳 雲上の湯 ルート:JR甲斐大泉 - 天女山登山道入口 - 天女山山頂 - 天の河原 コースタイム:1h 00min(休憩時間を含む) 日程:20130814-15(初日) 天女山:1,528.8m 距離:?km 累積標高:?m 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的:日本最高処野天風呂 単独行 16:42 JR甲斐大泉 「御帰りなさいませ」 そんな場違いな挨拶を、駅員には到底見えない女性より掛けられながら改札を潜った。 清里よりも清里らしく、より高級別荘地らしいこの地に降り立つ人の多くは、その高級別荘の所有者達なのかもしれない。 まったくこの地にそぐわない格好のボクはひとり、まっすぐに天女山へと続く道を上っていた。 街道沿いには、別荘専門の建築事務所、たっぷりとゆとりを持って建てられた金の掛かってそうな別荘、思っていた以上に点在するカフェやレストランの看板が建ち並んでいた。 その中の一軒に「山と高原地図」にも載るほど有名なカレー屋がある。なんでも厚切りベーコンがドカッと乗ったカレーが名物で、常に行列が出来ているという。残念ながら、その名物であるショルダーベーコンは生産中止になったそうだが、他にも魅力的なメニューは多く、並ばずに入れるのなら一度は味わってみたいと思っていた。しかし世の中、期待に沿うようなことはそうそうなく、開店間もない時刻だというのに既に20人以上の待ちが出来ていた。この時点でボクの晩飯は、レトルトソースにサラスパをぶち込んだものに決まった。 17:13 天女山登山道入口 天女山入口の交差点を越え、すぐに登山道へと歩みを変えた。 別荘地からほど近いとはいえ、こんな時刻に登山道を歩む人影は無い。心配した虻も居らず、気持ち良い散策道。足元にはエビフライ(リスの齧った松ぼっくり)が大量に落ちている。誰かにお土産にしようと、小さめのをふたつばかり拾った。 17:30 天女山山頂 駐車場が直結しているのである程度は仕様がないと思っていたのだが、これほど人が多いとは予想だにしていなかった。 そこには東屋があり、トイレがあり、程よい平場がありと、仮眠するには絶好の場所だっただけに残念だった。それこそペルセウス座流星群を観に来ている人達も居るのなら、一晩中人の往来は絶えないだろうし

ヤマビル

根の平峠 ヤマビル ルート:根の平峠 - 伊勢谷 - 朝明渓谷 - 東海自然歩道 - 風越峠 - 希望荘 - 近鉄湯の山温泉駅 日程:20130706-07 御在所岳1,212m 国見岳1,175.2m コースタイム:3h 02min(休憩時間を含む) 距離:10.374km 累積標高:329m 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的: 藤原岳まで縦走 目覚めるとそこには、昨夜の雷雨が嘘のような青空が拡がっていた。 それでも昨夜の重く陰鬱な気分は抜けきれず、ずっしりと雨を吸ったツエルトと、しっとりと湿ったシュラフに包まれ、空高く日が上るまでゴロゴロと寝転がって過ごしていた。 ごろごろと地図を眺めながら、せっかく晴れたのだからせめて釈迦ヶ岳までは行こうかともふと思ったのだが、それさえも億劫な程に昨夜の雨に打ちのめされている自分に気付いた。 早く下りて温泉にでも入ってのんびりといこう。 四日市で地のもんでも食うて美味いビールでも呑もう。 そんな気持ちでそれはもう一杯だった。 そもそも、今夜は七夕コンパがあるのだから、あまりのんびりしているわけにもいかなかったのだった。 それでも時間だけはタップリとあるのだから、ユックリと時間をかけて朝食を摂り、ノンビリと後片付けを済ませて出発しようと思っていた。 ところがそんなあまちゃんな目論見は、ある一匹の虫の襲来によって打ち砕かれたのだった。 大きさはスズメバチ程度。しかし色は黒い。その物体は、それこそスズメバチほどのスピードで、それほどにスズメバチの羽音を立てながら顔を目掛けて飛びかかってきた。 すんでのところでかわし、ツェルトの中から虫除けスプレーを取りだした。それを自分の顔に吹きかけるように、襲いかかる謎の虫に吹きかけるようにと、辺り一面にスプレーを振り撒きながら広場へと転がり出た。 追いすがる虫よりの逃亡は、さらに数分間の時間を経る。ようやく諦めたそれは、いつしかどこかしらにその姿を消していたのだった。 それが居なくなったとはいえ、いつまた再び思い出したかのようにその襲撃をしたろか、なんて気持ちになるかも分からないだけに、そこに長居は無用だった。 慌しくオスプレーのホーネットに荷物を詰め込み、何物かに見咎められぬ様、即座に撤収したのだった。 伊勢谷の

根の平峠

根の平峠 ヤマビル ルート:湯の山温泉 - 中道 - おばれ岩 - 地蔵岩 - 立岩 - 山上公園 - レストランアゼリア - 裏道 - 国見峠 - 国見岳 - 根の平峠 日程:20130706-07 御在所岳1,212m 国見岳1,175.2m コースタイム:3h 41min(休憩時間を含む) 距離:8.052km 累積標高:1.044m 天候:晴れ 気温:? 湿度:? 目的: 藤原岳まで縦走 ここしかないってくらいに居心地の良さそうなテン場を見つけたのは午後五時にもならない時間だった。 細かい砂敷きの平場の横には低い草生が広がり、傍らには竈の石組まで用意されていた。辺りには程よく乾いた小枝が散在し、燃やすものには全く困らない。最近とくに焚火をしたくてたまらないボクにとって、理想的なテン場がここに存在していた。 全く以て落ち着いてしまうには早過ぎる時間だったのだが、それでもこれ以上望むのは贅沢だろってくらいにいいテン場だったので、頃合いの良い木立を見つけてツェルトを張り、夕食の用意、酒の用意と店を広げていた。 晩飯は、ダッタン蕎麦をひたひたの水で茹で上げ鯖缶を加えたもの。「フィデウア」の蕎麦版ってな感じをイメージして仕上げたかったのだが、少量の湯で水にもさらさないのでドロドロに固まった餡かけの様な出来だった。過剰なほど汗をかいた体には圧倒的に塩分が足りなかったので梅昆布茶を加える。ホンマは納豆なんかを混ぜ合わせて「ひっぱり」として食べたかったのだが、この炎天下のなか、山上まで保ちそうな納豆を見付けることが出来なかったので諦めるしかなかった。 酒は芋焼酎を900ml。一泊二日には十分すぎる量だ。すでにレストランアゼリアで生中も呑んでいることだし、足りないことなどまったくもって無い。そして日はまだ高いが強かに酔ってしまっていた。 夕暮れが待ち遠しくて竈に薪を組む。落葉を敷き詰め後は点火するだけってとこまで用意し、一眠りついた。 パラパラパラパラって音が響く。一気に酔いが醒めた。雨が降り始めていた。予報では降水確率30%。だから鈴鹿を選んだのに、だ。 プラティパスを押しやり、ツェルトを拡げた。幕布が触れていてはどんどん浸水してくる。羽毛のシュラフは既に湿り始めていた。 空が瞬き、雨脚は一層激しさを増していく。