■六甲山「命の道標」…瞬時に場所特定、迅速救護
神戸・六甲山で、山中の位置を識別番号で特定する800枚の119番通報プレート「命の道標」が、体調を崩すなどした登山者の迅速な救護に効果を発揮している。救助要請者が番号を伝えたケースでは、救急隊の平均現場到着時間が70分も短縮されており、登山ブームで救助要請件数が急増するなか、神戸市消防局は「非常時のために知っておいて」とポスターなどでハイカーに呼びかけている。
プレートは10センチ四方の金属製。2004年から順次、87の登山道に設置され、同市東灘区なら「ひ」など住所地を示すひらがな一文字と、現在地を示す4~6ケタの数字を合わせた識別番号が記されている。救助を求める登山者が携帯電話などで番号を同局に伝えると、瞬時に現場が特定できる仕組みだ。
同局によると、登山ブームで六甲山入山者は増加傾向にあり、滑落や急病による昨年の救助要請件数は65件で、5年前から倍増。今年も5月末現在で33件と昨年を上回るペースだ。多くの救助要請者がプレートを見て識別番号を伝えてきているという。
プレート設置前は救助要請者の説明に基づいて場所を推測しながら捜すしかなく、救急隊が現場に到着するまで平均113分かかっていたが、同40分まで短縮されたという。
大型連休中の5月4日には、60歳代の男性が山中で転倒し、頭を強打。別の登山者が近くのプレートの番号を通報し、50分後には病院搬送が完了した。男性は軽傷で済んだ。救助した隊員は「一刻を争う頭部の負傷に素早く対応できたのはプレートのおかげ」と振り返っている。
登山家の田部井淳子さん(72)は「登山ブームで体力の弱い高齢者や女性も山に登るようになっている。六甲山のように都市部に近く気軽に登れる山に多数設置されているのは、こうした人たちの安心・安全に大いに役立つ。ただ、登山は本来、自分の身は自分で守るのが原則。プレートはあくまで最後の手段と考え、事前の体調管理と準備を怠らないで」と話している。
読売新聞
神戸・六甲山で、山中の位置を識別番号で特定する800枚の119番通報プレート「命の道標」が、体調を崩すなどした登山者の迅速な救護に効果を発揮している。救助要請者が番号を伝えたケースでは、救急隊の平均現場到着時間が70分も短縮されており、登山ブームで救助要請件数が急増するなか、神戸市消防局は「非常時のために知っておいて」とポスターなどでハイカーに呼びかけている。
プレートは10センチ四方の金属製。2004年から順次、87の登山道に設置され、同市東灘区なら「ひ」など住所地を示すひらがな一文字と、現在地を示す4~6ケタの数字を合わせた識別番号が記されている。救助を求める登山者が携帯電話などで番号を同局に伝えると、瞬時に現場が特定できる仕組みだ。
同局によると、登山ブームで六甲山入山者は増加傾向にあり、滑落や急病による昨年の救助要請件数は65件で、5年前から倍増。今年も5月末現在で33件と昨年を上回るペースだ。多くの救助要請者がプレートを見て識別番号を伝えてきているという。
プレート設置前は救助要請者の説明に基づいて場所を推測しながら捜すしかなく、救急隊が現場に到着するまで平均113分かかっていたが、同40分まで短縮されたという。
大型連休中の5月4日には、60歳代の男性が山中で転倒し、頭を強打。別の登山者が近くのプレートの番号を通報し、50分後には病院搬送が完了した。男性は軽傷で済んだ。救助した隊員は「一刻を争う頭部の負傷に素早く対応できたのはプレートのおかげ」と振り返っている。
登山家の田部井淳子さん(72)は「登山ブームで体力の弱い高齢者や女性も山に登るようになっている。六甲山のように都市部に近く気軽に登れる山に多数設置されているのは、こうした人たちの安心・安全に大いに役立つ。ただ、登山は本来、自分の身は自分で守るのが原則。プレートはあくまで最後の手段と考え、事前の体調管理と準備を怠らないで」と話している。
読売新聞
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